ヴァナ・ディール在住・猫・3才

難易度の調整、弱体アイテムが入手しやすくなる方向での変更、装備をまとめるNPCの配置、レベル制限エリアへのENMの追加（＝プレイヤーに自主的にLv制限装備を準備させる工夫）など、■eもいろいろ努力はしていると思うし、最初に比べると今は随分よくなっていると思うのです。そこは評価しているのですが、いかんせん最初のインパクトが悪い意味で強烈すぎたのがいまだに尾を引いているように思います。

仲間と一緒に苦労してミッションを進めていくのは楽しいです。でも、一緒に苦労を楽しむ仲間がいることはとても幸せなことで、そのような仲間がいない人もまたこのヴァナ・ディールには数多い。

たかだか1日数時間しか暮らさない仮想世界です。リアルの事情で不定期にしかログインできない人もいるし、数ヶ月ログインできないこともある。そのような環境で、全ての人が、苦楽を共にできる人間関係を保ちちつづけることは難しいことです。

プロマシア発売以前のヴァナ・ディールにも、限界クエスト、AFクエスト、3国ミッションなど、1人で、あるいは1PTではできないことがたくさんありました。主催者がシャウトでフルアライアンスを集め、集まった人は協力してミッションをクエストを完了し、終わった後には感謝の気持ちと達成感と満足感がある。クエストやミッションといった機会をきっかけに、人と知り合う楽しさがありました。普段ソロプレイが多いプレイヤーも、久しぶりにログインしたプレイヤーも、楽しむことができたのです。

これに比べると、プロマシアミッションは、節目となるバトルまでの道のりが（準備や人集めも含めて）あまりにも長すぎるように思いました。ストーリー重視でイベントが多いのはいいのですが（おつかいダル過ぎ、という不満もあるようですが、これは好みの問題だと思います）、バトルフィールドに入るまでの準備が長すぎるのです。薬品やアイテム、装備の準備だけならまだしも、場合によっては必要なジョブのレベルをその制限まで上げるというのは、特にプレイ時間が限られたプレイヤーにとっては難しいことではないでしょうか。

急ぐ必要はないのかもしれません。しかし、私も含めて大多数の人が「急いで」しまうのは、「取り残される」ことへの恐怖心があるからです。旬を過ぎてしまうと一気に人集めが難しくなる現状を見ていると、ゆっくり自分のペースで進めていくことは困難に直結することが容易に予想できるのです。

人を集めるのが困難になることについては、従来のミッションやクエストであれば、高レベルになってから挑戦することで、少人数や、編成をえらばずにクリアすることが可能になるものもたくさんありました。例えば闇王戦やジラートミッションで戦うことになるデルクフの上にいるお方などは、実装当初は盾はどのジョブ、魔道士はこういう編成で、など、勝つためにはかなり編成を選び、その上でさらに大量の薬品の準備が必要でしたが、Lvキャップが引き上げられた現在では、もっと気楽に挑戦できるものになっています。一部三国ミッションでは制限があるものもありますが（三国ドラゴンや闇王前の骨BCなど）、制限レベルで挑戦すればそれなりに楽に終わらせられるようになっています。

しかし、Lv制限が設けられたプロマシアミッションでは、このような「Lvを上げることでもっと気楽に挑戦する」という選択肢はないのです。Lv制限があることで、低レベルプレイヤーと同じ目線で楽しめるという長所がある反面、短時間プレイでもストーリーを楽しみたいというプレイヤーには敷居が高くなってしまっているという短所もまたあるのではないでしょうか。もちろんこの場合の長所と短所は裏表の関係なので、どちらがいいとはいちがいには言えませんが（百烈モンク3人に30秒で殴り殺されるボスとかドウナノヨ、みたいな……）。

こうした問題のほとんどは、一緒に歩きつづけていく仲間がいれば、意識しなくていいものです。時間をかけて準備することも、苦労することも、仲間となら楽しい。絆は美しいものです。でもそもそもこのゲームって、「固定メンバー」という言葉で表現される、特定の仲間との絆が必須とされるものだったのかなぁ？というのが今の心の中にある疑問だったりするのでした。